2023年の夏、気象庁が観測した中で最も高い平均気温が記録されました。
2024年も暑い夏となることが予測されています。
そこで酷暑を乗り切るための熱中症対策と、エアコンに関連する部材についてご紹介します。
1.2024年の夏も酷暑!?新しい熱中症警戒アラートも
「日本の夏」の平均気温は、地球温暖化などの影響を受けながら、100年あたり1.25℃のペースで上がり続けています。
2024年に入ってからも、北・東日本と沖縄・奄美では1946年の統計開始以降、4月の月平均気温平年差が歴代で最高になるなど、気温の上昇が続いています。
出典:国土交通省 気象庁「日本の季節平均気温:日本の夏(6〜8月)平均気温偏差の経年変化(1898〜2023年)」
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/sum_jpn.html
2024年の春頃まで続いたエルニーニョ現象の影響で、日本に暖かく湿った空気が流れ込みやすくなっていることから、2024年の夏も気温が上がることが予測されています。
上昇を続ける気温に対応し、2024年度から従来の熱中症警戒アラートに追加して「熱中症特別警戒アラート」が導入されました。
熱中症特別警戒アラートは、暑さ指数(WBGT)に基づいて「人の健康に係る重大な被害が生じるおそれがある」場合に発表されるものです。
環境省は、発表された際は「室内等のエアコン等により涼しい環境にて過ごす」や「こまめな休憩や水分補給・塩分補給」などの熱中症予防行動を実践するように求めています。
■熱中症警戒アラートとは
気温が著しく高くなることにより熱中症による人の健康に係る被害が生ずるおそれがある場合(熱中症の危険性に対する気づきを促す)
■熱中症特別警戒アラートとは
気温が特に著しく高くなることにより熱中症による人の健康に係る重大な被害が生ずるおそれがある場合(全ての人が、自助による個人の予防行動の実践に加えて、共助や公助による予防行動の支援)
2.熱中症の発生場所は住居などの屋内が実は多い!
熱中症予防行動を呼びかけている中、気象庁の統計史上で最も暑い夏となった2023年は2022年に比べて2万人ほど多い、約9万人が熱中症で救急搬送されました。
そのうち発生場所を見てみると、実は熱中症の約40%は住居(敷地内すべての場所を含む)で発生しています。
出典:総務省 消防庁「令和5年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」 https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/items/r5/heatstroke_nenpou_r5.pdf
一般家庭の中でも台所は火を使ったり蒸気も発生しやすいことから、高温多湿になりやすく熱中症の注意が必要です。
またオフィスも例外ではなく、パソコンなどの電子機器が多い場所は、機器が発する熱などで気温が上がりやすい環境になり、室内で作業していても熱中症の発症が懸念されます。
3.この夏に求められる熱中症対策とは
厚生労働省は「暑さを避ける、身を守る」をキーワードとして、こまめに水分・塩分、スポーツドリンクなどを補給するほか、室内では暑さを感じなくても室温や外気温を測定して扇風機やエアコンで温度調節をする、屋外では日傘や帽子を着用するなど、場所に応じた熱中症対策を呼びかけています。
【暑さを避ける、身を守る対策】
■室内では
・扇風機やエアコンで温度を調節する
・遮光カーテン、すだれ、打ち水を利用する
・室温をこまめに確認する
・WBGT(暑さ指数)値も参考にする
■屋外では
・日傘や帽子を着用する
・日陰の利用、こまめに休憩をとる
・天気の良い日は、日中の外出をできるだけ控える
■カラダの蓄熱を避けるために
・通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣服を着用する
・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、カラダを冷やす
2005年度から開始されたクールビズでは、「適正な室温」の目安を28℃としています。
これはエアコンの設定温度ではなく、外気温や西日等の影響を考慮したうえでの目安としての室温であり、服装の工夫とともに適度なエアコンの使用が推奨されています。
現在の日本では、エアコンの普及率が二人以上世帯は90%を超えています。
暑い夏を乗り越えるために、エアコンの運転確認や設置など、早めの準備が熱中症対策には有効です。
4.エアコンに必要な空調関連部材のご紹介
エアコン設置には室内機と室外機だけでなく、当社製品のような空調関連部材が必要となります。
皆様のご家庭でも、エアコン室内機・室外機の周辺で当社製品を見かけたことがあるかもしれません。
ここからは、当社が展開している空調関連部材製品の一部をご紹介いたします。
■被覆銅管
空調用の冷媒用被覆銅管は、熱を搬送させて室内の熱を室外に放出したり、または室外の熱を室内に取り込んだり、室内・室外間で熱を搬送する役割を果たします。
冷媒ガスの働きによって部屋の温度を適温に保つことで、熱中症予防に繋がります。
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■配管化粧カバー
エアコンの室内機と室外機をつなぐ被覆銅管やドレンホース、ケーブルなどの配管類は壁を貫通して屋外にも通じています。
屋外では配管類の表面を保護しておかないと、夏の太陽熱や紫外線の影響による経年劣化で、比較的短期間で保温材が損傷し、銅管が露出するおそれがあります。
空調配管が破損すると、エアコンの効きが悪くなるなどの不具合の原因にもなりえます。
配管化粧カバーは、そんなエアコン配管をまとめて収納し、熱や紫外線から保護する役割があります。
また、室内用配管化粧カバーは明るく落ち着いた色づかいでデザイン面からも美観に優れた空間をつくる役割があります。
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■機器据付台
室外機の設置には機器据付台が必要な場合があり、床や地面に設置する場合はプラロックやリサイクロックなどをお使いいただけます。
また配管の施工状況や設置環境によって壁面や屋根などに設置する場合は、専用の機器据付台を使用して設置スペースをつくることができます。
暑い夏を乗り越えるため、そして熱中症予防に欠かせないエアコン。
因幡電工では被覆銅管から配管化粧カバー、機器据付台まで、さまざまな空調関連部材の製品開発を行っています。
皆様のご自宅やオフィスなどで、当社製品が活躍しているかもしれませんので、ぜひエアコンと一緒に空調関連部材にも注目してみてください。
【まもなく本格的な夏到来!早めの熱中症対策を!|INABA note vol.23】